カテゴリー「a その他、雑記」の記事

その他 雑記 INDEX

2016/12 当ブログを移転いたしました。
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Sonotaindex

まずはじめに 非常に大事な事

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音質向上は必要か?

ネットで見かけたスタジオ格安プランの理由とは・・・。

大先輩のHP

レコーディングスタジオでよくある問題表記

安いレコスタについて 

ボーカルのピッチ修正について                                                                                        
ネイチャー関連の商品 続報

奥田民生ニューアルバム OTRL

SSL対決 本物vsプラグイン

大阪でレコーディング

スタジオや録音現場で圧縮オーディオを使っていけない理由

サウンドメイキングのヒント 音と言葉の関係 

プロフェッショナルの仕事とは 【偉大な宮大工の話】
 

・ひどい業者の話~マスタリング編 
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ひどい業者の話~マスタリング編

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少し前 2012年くらいの話です。

私の知人から、ある業者(以下F社)にCD制作を依頼して出来上がったCDを聞いたところ
「音が割れている」 という苦情をうけた という相談をされました。

(補足です:知人は割と年配の方で作詞・作曲と歌唱を行っています。今回の案件ではF社にアレンジ+レコーディング+マスタリング+プレス+カラオケ配信までをパックで依頼していた という状況となります。ですので知人は機材や作業についてあまり詳しくなく言われるがままの状況だったようです。しかも金額はかなり高額でした)

実際にCDの音を聞いてみると 明らかな歪も感じたのですが、全体にマキシマイズがきつく
とてもジャンルに不相応なサウンドになっていました。
ちなみに ジャンルは歌謡曲です。

早速F社に連絡をとり、状況を説明したのですが、のらりくらりと話をごまかすばかり。
しまいには
「マスタリングは外注しているから知らない」 とまで言い出す始末です。

結局 マスタリングを行ったProTools LE8 のセッションデータが残っていると言うことなので
こちらに渡してもらい、中身を確認してみました。

まず、ProTools LE 8 っていう所で言いたいことがあるのです・・が
それはおいておいて・・・  セッションの状態です。

Photo

インサートのルーティングですが

Bombfactory BF76

WAVES C4

WAVES S1

EQ3 4band

WAVES Q10

WAVES L3LL

メーター類2つ

となっているようです。

そしてご覧のとおりに 全てのプラグインで赤が点き、レベルオーバーしています。

PT LE8でもWAVESのプラグインは多少のクリップは大丈夫なのですが
付属のEQ3まで真っ赤とは・・・
L3-LLのディザリングも16bitにしていないとか 気になるところは多々あるのですが
・・・・

もう 言葉が出ません。

これ マスタリング業者 (自称) ですよ?

当然ながらクレームを出したのですが、結局マスタリングした本人に連絡をとる事になりました。

そこでもびっくりするような自体が起こります。

メールで事の一部始終を伝えてマスタリングした本人から返事が来ました。

以下、一部掲載します。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
私がマスタリングをF社にて行なっております。
ProToolsのセッションファイルのプラグインがレベルオーバーになっているのは
実際に作業をしたプラグインの設定とは違うからです。
F社から「●▲さん側からセッションファイルの提出を求められてる」という連絡を受けた際にF社のHDDにセッションファイルは残したままでしたので全て差し替えるように指示をしました。

近年ProToolsでのレコーディング化が当たり前になり、勘違いしている方々が多いのでご注進申し上げますがプラグインの設定はエンジニア、ミュージシャンにとっては自分のサウンドのノウハウであり命綱です。
言ってしまえば企業秘密です。

悪意のある相手にそれを渡せば勝手に改変されることも十分に考えられます。
ですので、マルチデーター(Mixデーター)の納品を求められた際も私は一切プラグインは外して納品します。

TVミックスや色んなバージョン用の作成も馬鹿なA&Rに勝手に変えられては困るのです。

私の場合は作家、アレンジャー、SoundProducer、Producer、エンジニアまで全て請け負うので特にシビアな観点になります。

以上のことからお渡ししているだろうと思われるセッションファイルのプラグインの設定はクリップして当たり前のデタラメなファイルになっております。

今回はたまたまマスタリングだけを依頼されましたが、マスタリングだけにしても同様です。

通常のメジャーメーカーの原盤制作業務委託契約書におきましてもマルチデーターを納品する旨は記載されておりません。あくまでも最終的な2Mixが原盤として扱われます。
ましてやマスタリングになると納品形態は2Mixのみが当然です。

もし、●▲さんが法的にどうこうしたいのであればいくらでも受けて立ちますし
歪んでいるだのどうのこうのというお話であれば公的機関にて正式な鑑定書類を提出して下さい。

ご存知のようにピッチを補正すれば当然、原音の倍音成分はは崩れていきます。
マスタリングすれば更にそれは目立ってきます。至極当たり前のことです。

逃げるわけでも何でもありませんが、もし当方のミスだということで争うのであれば今後は弁護士を通していただくようお願い申し上げます。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
とまあ、喧嘩ごしの酷いメールが帰ってきたわけです。

ちなみに、受け取ったクリップしまくりの状態でバウンスした音とCD収録の音はほぼ位相反転で音が消えましたので、間違いないとは思うのですが


「文句があるなら弁護士をたてて、公的機関にて正式な鑑定書類を提出しろ」

とは・・呆れるばかりですね。

話題にしていないピッチ補正の事とかを何故か勝手に弁明してきたり、クライアントの事を"馬鹿なA&R"なんて呼ぶあたり 人間のレベルが現れています。

最終的に連絡がとれなくなり、被害者も関わりたくないという事になったので
泣き寝入り で終わっています。


名前を晒してやりたいのですが、それはできませんので、せめて 今回の記事が


こういう酷い事がインディーズ業界では行われている 

という啓発になれば幸いです。

本当に気をつけましょう。

私の感覚だと インディーズ界隈の自称プロの音楽制作業者の8割が 多かれ少なかれこんな状況です。


こんなひどい事がありました~マスタリング編 でした。

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プロフェッショナルの仕事とは 【偉大な宮大工の話】

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プロフェッショナルの仕事とは

プロフェッショナルという言葉がある。その名の通りその道のプロの事だ。
今回は音楽から脱線し違う職業の方の話をしたいと思う。

西岡常一という人物をご存知だろうか。
西岡常一とは薬師寺再建工事の棟梁を務めた宮大工だ。(詳しくはこちら)

少し西岡常一について生い立ちを説明する。

祖父も父も宮大工という家庭に生まれた。同級生が野球などをして遊ぶ中幼い頃から父や祖父の仕事を手伝っていたらしい。
建築を学ぶ為に工業高校に進学する予定だった常一を祖父は農業高校へ進学させた。
この時常一は「なんで大工になるのに農業高校に行くのか意味がわからない」という気持ちだったそうだ。

この祖父の意味不明とも思える選択には深い理由があった。
「宮大工は木を扱う、木は土から生まれる、土を知らずして木を知ることは出来ない」
という考えのもと常一に農業を勉強させたようだ。

後に薬師寺再建工事などの大プロジェクトに棟梁として参加する事になる基礎はこういった祖父のプロ精神が基になっていることは言うまでも無い事実だろう。

かなり省略するが 西岡常一の取り上げておきたいエピソードがある。

西岡家に伝わる口伝(代々教えられている家訓のようなもの)に次のような言葉がある

・木は生育の方位のままに使へ

これは特に大柱などは使う木が東の斜面の生えていたものなら同じように東の柱に使う という事だ。
その木が育ってきた環境に近い使い方をする事でねじれや割れを防ぐという事らしい。
またこうも言っている。
木は切ったら殺してはダメだ、切った後も生かす使い方をする

実に興味深い。

もうひとつだけ西岡常一の言葉を紹介する。
「薬師寺再建という仕事は建物が完成したら終りじゃない、完成して1000年建物が残っていて初めて成功なんだ」
完成した建物が1000年先もそこにあって成功だ と語った言葉に宮大工としての先人達への尊敬の気持ちなどを感じた。

西岡常一について興味がある方は書籍やDVDが発売されているのでそちらで詳しく知って欲しい。

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これを音楽業界にあてはめて考えてみよう。

近年の音楽業界でプロという言葉は気軽に使える言葉になってしまった感がある。
何度も書くがミュージシャンやエンジニアなどは国家資格など無い自称プロの世界だ。

私はエンジニアなのでレコーディングエンジニアのプロとは何だ?と考えた時に 今回紹介した西岡常一の事を思い出した。

今となってはエンジニアやミキサーの他にアレンジャーがミックスを仕事として請け負っていたり、ミックス師なんいていうものも存在する時代だ。
生ドラムやピアノはもちろん、楽器の音をマイクで録音した事がないエンジニアだって沢山いる。

それが悪いとは言わないがプロと名乗る以上は楽器というものがどういう構造で、どういう歴史があって、どんなメーカーがどんな音をして、マイクで録音するにはどんな方法があるか・・

そういった結果どのように処理して楽曲に使っていくか という考えまで出来て初めて楽器の音を扱えるのではないか とも思えた。

もし仮に西岡常一が生きていて お会いする事があり 「君は音響のプロか?」 と聞かれたら私は 「プロです」 とはっきり答えられないかもしれない。

西岡常一という人物の仕事を知って、まだまだ勉強する事は沢山ある  と痛感した。

自分のやっている仕事はプロと呼べるか?

もう一度 音楽業界全員が考える時期に来ているのではないだろうか・・。

おわり

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サウンドメイキングのヒント・・音と言葉の関係

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Sondmaking
・音と言葉の関係について

音楽の仕事現場で交わされる言葉というものがあります。
音楽的な用語はもちろんですが 音色を表現する言葉というのは実は曖昧です。

例えば、プロデューサーが「もっと太くして欲しい」と言ったとしてエンジニアはどう処理するのが適切でしょうか?
そもそも 太い とは音を表す言葉ではなく本来は物の直径などを表す言葉です。
太い という表現は様々な解釈があり、単に低音を強調するという方法ではないかもしれません。

実はこのような 音色を言葉にする という行為でしか音色、サウンドを表現できないのがサウンドメイキングの難しさの1つではないかと思っています。

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私は別の角度から音色表現について考えてみました。

ある実験データで「色と言葉の関係」というものがあります。
これは色を表す言語によって色の見え方に差がある というある研究チームの実験なのですが
一部の地域で使われているある言語では色を表す言葉が4種類しかなく、実際にテストをすると西洋人と違う色認識をしている という実験結果が出たのです。
つまり、赤い色は  というキーワードで脳が認識して赤い色を彩色している というのです。
逆を考えると 色を表す言葉が多い言語で育った人間にはごく僅かな色彩の変化も感じることができて違う色世界に見えるのではないでしょうか?

非常に興味深い実験でした。
私は これは音色にも同じ事がいえるのではないか?と思ったのです。

音色とはよくいったもので音の色彩です。

あたりまえですが音には色は付いていません。
目に見えない音というものを表現する時には先に触れたように言葉で表現するのですが
この音色を言葉にする時の表現方法が豊富な人はサウンドメイキングもより幅広く、センスのある捉え方ができるのではないか?と私は考えました。

最初にあげた 太い という表現を別の言葉で表現すると

太い≒重い、ヘビー、ファット、重量感がある、どっしり、重厚、厚い

他にも擬音を使ったりと様々な言葉が当てることができると思います。

これは自分ひとりでミックスダウンなどをしている時にも同じような思考が働いていて
「どんなサウンドにするのか?」という事を考える時に、単純に明るい暗い というような言葉だけでなく
様々な表現方法で考えてみるのも音色を捉えるコツではないでしょうか?

また、他にも自然現象や触感、映像表現的な表現も音色を表すのに適しているかもしれません。

シルクのような、朝もやのような、雲の切れ間から光がさす様な、水面に水滴が落ちる瞬間のような、壁をぶち破るような、夕日が沈む瞬間のような・・・

と誰でも一度は映像で見たことのあるイメージも使えると思います。

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いつも感じるのですが、音色を人に伝えるのは非常に難しい事です。
これは自分一人のときも同じで どんなサウンドにしたいか?という事を考えたり、人に伝えたりする時に様々な言葉を使うことでより的確でイメージを共有しやすい事につながると私は考えます。

どんな音にしたいのか?
そう思った時には思いつく限りのありとあらゆる言葉の表現を使って考えてみて下さい。
きっと新しいアプローチで音色について向き合うことができるはずです。

私の勝手な仮説ですが何かの参考にしていただければ幸いです。

おわり

ミックスダウン・テクニックindexに戻る

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スタジオや録音現場で圧縮オーディオを使っていけない理由

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MP3、AACをレコーディングの現場で使用する場面が多くなってきました。
音質面で比較検討する記事は多く見かけるのですが今回は視点を変えて録音作業で用いられる圧縮オーディオの問題点について検証してみたいと思います。

まず元となるWAVEファイル(44.1kHz,16bit,STEREO)に対してMP3,AACでどのような変化が起こるのか実験してみます。

用意した元データはWAVEファイル、ぴったり10分のファイルを作成しました。
それをDAW、音楽再生ソフトを使ってMP3,AACに変換します。
使用したソフトは以下のとおりです。

・PRO TOOLS 10 (MP3)
・CUBASE 5 & 6 (MP3)
・iTunes  (MP3,AAC)
・LAME (MP3)

では検証開始

■ まずPRO TOOLSに各ファイルを読み込みます

All
元のWAVEファイルは頭とおしりがわかり易いように余白は入れていません。
上から
WAVE(水色)
MP3-CUBASE (黄緑)
MP3-PT10 (紫)
MP3-iTunes (ピンク)
MP3-LAME (緑)
AAC-iTunes (黄)

では検証開始

■ 頭の部分を拡大してみます
001
ファイル冒頭部分に余白が出現しています。

各ファイルの余白は以下の通りとなりました。

・MP3 Cubase5&6  / 0 sample
・MP3 ProTools10 / 671sample  (0.015sec)
・MP3 iTunes / 1056sample (0.023sec)
・MP3 LAME / 2256sample (0.051sec)
・AAC iTunes / 0 sample

Cubase作成MP3とiTunes作成AACは余白ゼロで元の音とサンプル単位でズレがありませんでした。
一方PRO TOOLS10、iTunesMP3、LAMEは余白がかなり多く取られているのがわかります。
MP3のビットレートを変更しても変化は確認できませんでした。
エンコーダーの仕様とみて良さそうです。
意外と大きいズレになっているんですね。



■ファイル末尾部分の検証

002
頭をそろえて並べなおします。
するとここにもズレが確認できます。

・MP3 Cubase5&6  / -20182sample (0.457sec)
・MP3 ProTools10  / +106614sample (2.417sec)
・MP3 iTunes  / +1501sample (0.034sec)
・MP3 LAME  / +1448sample (0.032sec)
・AAC iTunes  / +10856sample (2.450sec)

ファイル冒頭部分の検証で優秀な結果が出たCUBASEがなんとマイナス0.5秒という結果に。
つまりファイル末尾が欠けているのです。
ここはビットレートを低くすると改善されるポイントがありましたが最高音質の状態では何度やってもこの数値でした。

その他のファイルは末尾にも余白が足されています。
これまた冒頭部分で優秀だったAACも末尾の余白は2.5秒とかなり大きなブランクが作成されています。
(ちなみにiTunesに関してはCDから読み込んだ場合は冒頭、末尾共に余白は半分になります、またバージョンが10と11では若干数値が異なるようです)

■ 今回の検証でわかること

ここまでの検証結果をみると圧縮オーディオファイルでベストなものは見つかりませんでした。
使い方によりますがここではレコーディング現場で使用する事を前提に考えますのでタイムのズレは問題です。

最近歌入れやダビング作業、録音の時のガイドファイルをMP3で持ち込まれることが非常に多くなっています。
今回の実験結果をみるとCUBASEで作成されたMP3以外のMP3では冒頭に余白があり、もとのデータと時間のずれが起こっている事がわかります。
これでは録音した新しいオーディオデータを元のオケに音に戻すとほんの少し後ろにずれてしまっていることになります。

AACも冒頭部分は優秀でしたが末尾に大きな空白が出来ています。
カラオケなどの場合は問題がおきませんがクリックなどを1小節読み込んで繰り返す、というような使い方は出来ない事がわかります。
またAACファイルはCubaseでの読み込みが出来ないので全てのDAWが対応していないというフォーマットは避けるほうが無難でしょう。

さてここまで読んでおわかりでしょうか
スタジオや録音用にファイルを持ち込む場合はWAVEまたはAIFFがベストです。
ベストというかそれ以外ファイル形式は使うメリットがありません。
HDDやUSBメモリーも大容量で安価なものが手に入る時代です。
データ量を気にしてタイミングがずれた音が録音されるようではどうしようもありません。

■結論

録音用のガイドオケ、音声ファイルはWAVEかAIFFにする

覚えておいて下さい。

大阪でレコーディング

私のスタジオ時代の後輩エンジニアが地元大阪に帰ってレコーディングスタジオを経営しています。
大阪でレコーディングをお考えの方は是非一度お問い合わせ下さい。
ロックバンド系、特にアングラやハードコア系は定評があります。

【極楽スタジオ】

Gokuraku_studio

SSL対決 本物vsプラグイン

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ちょっと前の動画ですが紹介します。
ProToolsでSSL4000G本物の卓とプラグインを比べてみよう
という企画です。

動画を見てもらえばわかりますが実験手法は
1、リアルSSLでエンジニアがミックス。
2、各トラックをプラグインでつまみを逆相してほぼ消えるまで再現。
3、最後にブラインドチェック。
というもの。

当たり前と言えば当たり前ですが
逆相にして音がほぼ消えるまでEQコンプを合わせるのだから
音はほぼ同じになる筈。
現在は比較実験用のファイルは手に入らないようですが色々考えるところがある実験です。

最後の方のインタビューで
「SSLの卓は素晴らしいけどもうアナログには戻れない」
と言っていますが まあそうでしょうね。
便利さを手に入れたらそれを手放す事はあまりしませんね。人間は。

もうひとつ興味深いコメントが
「EQを触っていて音が変化している実感があるのに 実は繋がっていなかったという経験はエンジニアなら誰でもある」
そうそう。
そうなんですよ。
間違って隣のチャンネル触ってたりとかよくありますよね。


結局私が何故この動画を紹介したかと言うと
『事前の思い込みや視覚情報に頼るのは良くない』
という事。

音は目に見えません。
自分の耳で判断しましょう。

というお話でした。

奥田民生ニューアルバム OTRL

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ユニコーンのボーカルの奥田民生
みなさんご存知だと思いますがその奥田民生がニューアルバムをリリースします。
OTRL

Okuda
amio
Recording
Live

の略だそうです。

ライブ会場で1日1曲を1人で全パートレコーディングしていくという
ライブなのか何なのかわからない企画です。
しかもその音源がアルバムで発売されるという前例のないCDなのです。

ここで疑問
「奥田民生は何故このようなCDを作ろうと思ったのか?」

それは本人がインタビューで答えていますが 一般の人にはうまく伝わっていないのではないかと思い この記事を書いています。

●民生さんはこう言っています
「最近はデジタルで色んな事が出来てしまうから妙にカッチリ・キッチリしている音楽が多い」
「音楽は揺れたりねじれたりしているのが良い感じになる事も多いという事を見て欲しい」

・メディアではレコーディング風景を見れる特別なライブという捉え方が多いようですが
私はこの企画が音楽業界人に対しての大きな挑戦状、メッセージだと捉えました。
客席に音楽系学校の学生用の席を設けたりしているあたりかなり本気というか危機感のような気持ちを感じました。

民生さんの言う"デジタルで色んな事が出来る"という事の意味は
録音した後に編集や加工でリズムや音程も自由に出来る
皆やってるだろ?
という事

つまり 人為的に加工された演奏がCDの音楽の大半を占めている
という事なのです。

"音楽はねじれたりしても良い"という事の意味は
人間が演奏するから意味がある 楽器を演奏するという事はそういう所に面白さがある
という事だと思います。

もちろん知名度と実力があって成立する企画ではあるのは言うまでもありませんが
「レコーディングは別物」と出来もしない演奏を編集で作ったり
あたかも音程良く歌ったかの様にピッチ加工する事にどの位意味があるのか?価値があるのか?
そういったメッセージが強く込められた企画だと思いました。

これから音楽業界に入ってくる若者、ミュージシャン、アーティスト。
私も含めてもういちど音楽とは何かを自分に問いかけてみるきっかけになれば良いと思いました。

ネイチャー関連の商品 続報

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以前紹介したネイチャー関連の商品を扱っているサイト の記事の続きです。
ある方からメッセージを頂きました。
「96kHzサンプリングでは本当に超音波の収録が不可能なのか?超音波は可聴周波数以上という定義なので96kHzサンプリングでも録音できているはずでは?」
という内容のものです。
超音波の定義はその通りです。
しかし私は様々な実験や論文等を読んだ結果、リラックス効果があるとされている超音波は100khz付近では無ないかという事で理解しております。
ですので96kHzサンプリングでは半分の48kHzまでの音しか録音できないから十分ではないと書いた訳です。

脳のリラックス効果というのは単純にα波が多く出る状況という事です。
大学等の研究者の実験は音楽に発振機で超音波を加えるといった確実な状況で行っていました。


しかしこういった文章だけでは納得していただけないと思うので実験をしてみました。

Cubase5とMOTU896を用いて環境音を録音してみました。
録音フォーマットはWAVE 96kHz 24bitです。

場所はリラックス効果がないとされている高円寺駅前の町並みです。
事務所の窓からコンデンサーマイクで収録した音を紹介したサイトと同じスペクトラムアナライザー(周波数帯測定器)を用いて分析してみました。
【高円寺の音】
Photo
一番右端が48kHzになります。
随分多く音がいますね?
都会には超音波は無いと書かれている研究結果が殆どなのですが・・。
何故?おかしい?


ここで、ひとつの大きな問題を提示します。
可聴範囲外の音は超音波なのか?ノイズなのか?
どうやって判断しますか?

もうひとつの測定結果を見てください。
【測定結果B】
Photo_2
おおー
超音波帯域が綺麗に出てる。
何の音だ これ?

実はマイクを抜いてマイクプリアンプのゲインだけを上げた音です。
すなわち"マイクプリアンプのノイズ"です。

これを超音波と呼ぶでしょうか?

前回の記事にも書いたように
自然の音を録音するフィールドレコーディングは
電源の問題、機材の問題などから非常に難しい世界なのです。

電池駆動可能なレコーダーなんて民生機の域を出ないし
使用するマイクも超音波測定用の特殊なものが必要です。
森の音や川の音は非常に小さいので必然的にマイクゲインが上がります。
同時に器機固有のノイズも大きくなる。

私の手持ち機材の実験ではノイズなのか超音波なのかの判断は出来ませんでした。
もちろん、再生する器機にもよるので
ONKYOあたりの市販オーディオカードを挿したPCなどでも同様に問題が残ると思います。

私からは以上です。

ボーカルのピッチ修正について

2016年12月 ブログを移転しました。

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よろしくお願いいたします。

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近年レコーディングスタジオやフリーエンジニアの価格表に
「ボーカルのピッチ修正」という項目があります。
ではボーカルのピッチ修正(音程修正)とは何の為にするのでしょうか?

目的
大きく分けて2種類に分類されます。

1、録音時のミスによる修正

歌の録音時には本人やディレクターなどが歌詞カードを見ながら
良いテイク、良くないテイク、場所などを細かくチェックし、最終的にOKとなるトラックを作っていきます。
複数のテイクを繋いでみてさらに修正が必要な場所は再度録音するなどして
より完成度を上げていくのですが、まれにこの時にミスが発生します。
録音した日には気にならなかった音程の揺れや甘さがミックスを進めていくにつれて
気になってきてしまう事があります。
録音したテイクで良いものがあればそれに差し替えますが
無い場合は歌ってもらうわけにもいかないのでピッチ修正ソフトの出番となるのです。

2、最初から音程の良い歌が歌えないとわかっている場合
最近はこれが殆どだと思います。
アイドルやタレントの場合は最初から音程修正が入る事を前提に録音を進めます。
「まあ・このくらいなら修正でいけるか・・」というジャッジの姿勢です。
この場合は録音後の修正作業のほうがはるかに時間がかかるのです。
基本的に全体をガチガチに直します。という事は・・もう説明がいらないですね。
まさに機械で作られた歌です。
もはや本人が歌った歌ではありません。

どっちが良い悪いという事はないと思います。
ピッチ修正はピッチ修正以上でも以下でもないのです。
殆どの場合、理由や状況に関係なく作品の完成度を上げるためにしている・・と思いたいです。

しかし、私の見てきた感想を言うと、業界内で恥ずかしくないものにする為にピッチ修正をしている場合が殆どです。

「音程の甘いCDを同僚のディレクターに聞かれたら恥ずかしい」
「最低限のクオリティーを作らないと恥」

完全に内向きで自己満足な世界です。
こういう場合はリスナーの事を考えてはいません。
こんな事をしているから、「ライブに行ったら歌が下手でがっかり」なんてブログに書かれるのです。
一般の人はどうかわかりませんが、私達エンジニアが聞けば修正をかけている歌はバレバレです。

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ここからは私個人の意見ですが、これから音楽業界に入りたい人や
歌手やミュージシャンを目指す人は是非読んでください。

ピッチ修正の問題は沢山あります。

問題1:そもそも何の為の録音なのかがはっきりしていない
アイドルのCDを出すなら別に歌が下手でも良いと思います。
あくまでアイドルのグッズなのですから歌の音程があっていようが外れていようが価値に差は出ないと思います。

問題2:歌を録音する時の判断が甘くなる
普通はレコーディングをすると一回り歌が上達するものです。
それは録音してみないとわからない癖や弱点が本人やスタッフ共に理解できるからです。
ここを適当に済ませてしまうと、ゆるゆるなディレクションしか出来なくなります。
実際ディレクションの出来ないディレクターやプロデューサーが多くなっています。

結果歌手のスキルも上がりません。

問題3:結局はバーチャルの域を出ない
いくら優秀なピッチ修正処理をしたところで歌が上手くなるわけでも何でもないのです。
自分の証明写真をフォトショップで美人に加工しているのと同じです。
今回だけでなく、次のレコーディングも修正が必要でしょう。
決して歌は上手くなる訳ではありません。

問題4:歌手本人がピッチ修正をする前提で歌を歌うようになる
今では「ピッチは後で修正してください」なんて平気で本人が言う時代です。
昔はディレクターと二人で本人が帰ってからコソコソ作業するものでしたが
今ではピッチ修正しないなんて時代遅れと思われる状況です。
ピッチ修正をしないから偉いとかいう事はありませんが
ピッチ修正をするつもりで歌うのはナンセンスだと思います。

問題5:音程ばかり気にしてその他がないがしろになる
私は「歌が上手い」と感じるのは音程よりもリズムやノリ、表情の方が大きいと思っています。音程だけ良くてもリズムが悪い歌は聴きにくいのです。

ピッチピッチ言う人に限ってリズムなどを気にしない場合が多いのです。

もういちど書きますが
ピッチ修正をしても歌は上手くなりません。
それどころかどんどん下手になるでしょう。

道具が便利になると生体機能が退化するのは周知の事実ですよね。


■最後に

私は最初ピッチ修正をするのが嫌いでした。
理由は上に書いたとおりです。
あまりやらないせいもあって今でも得意ではありません。
一度あまりに酷くて「歌唱印税をくれ」と言った事があります。
その仕事は干されてしまいました。

もういちど考えてみて下さい。
歌を歌いたい という事は誰かに何かを伝えたい、同じ気持ちを共有したい
という想いがあるから歌うのではないでしょうか?

上手い歌を聞かせたいと思うのなら思い違いだと思います。
気持ちを伝えるのに技術は必要かもしれませんがもっと大事なのは"気持ち"です。
歌をレコーディングしている時に「音程が甘いな・・後で修正して・・」なんて考えていて
人の心を動かす歌が歌えるでしょうか?
「オーディション用にはピッチ修正が必要だ」と力説された事がありますが
ピッチ修正してないと落ちるオーディションなんて受からなくて良いと思います。

「基本も究極も100回の練習と1回の本番だ」
ある大物演歌歌手から聞いた言葉です。

今の音楽業界の急激な衰退はこういったプロ意識の低下が招いた当然の結果だと言えるのではないでしょうか?

しがないレコーディングエンジニアの意見でした

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