カテゴリー「03.ミックスダウン・テクニック」の記事

mixdown/ミックスダウン講座・INDEX

2016/12 当ブログを移転いたしました。
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引き続きよろしくお願いいたします。

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Mix_index

■そもそもミックスダウンとは何か?

■バランスを知るという事

■エフェクターの使い方 はじめに

■EQの極意 その1

■EQの極意 その2

■最も重要だと思う事

■ミックスダウンが上達するコツ

■小技紹介:ディレイの使い方

■サウンドメイキングのヒント 音と言葉の関係

■ノーマライズについて知っておきましょう

■トリガーの使い方(裏ワザ?) NEW
 

レッスンについてはこちらからご覧下さい

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トリガーの使い方(裏ワザ?)

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ミックスダウンテクニック紹介

今回は"トリガー"について書きます。

トリガーといえば真っ先にイメージするのが「ドラムの差し替え」ではないでしょうか?
差し替え とは録音した(された)音を別の音に替える事を言います。

キックの差し替えはかなり昔から行われているポピュラーな手法ですが
最近ではトリガーソフトの精度と機能の向上からキックに比べて複雑なスネアなども比較的容易に差し替えができるようになりました。

有名なところだとProToolsの人はSoundReplacerが定番 他には
Drumagog 5 や SLATE DIGITAL TRIGGER 2.0
などのプラグインソフトで行います。

他にはCubase6以上だとヒットポイント検出→MIDI書き出し でサンプラーなどを使って差し替えることも可能です。

一般的にどんな場面で差し替えを行うか?というと"録り音の悪さの修正"が多いです。

録音したときはミュート緩めにしたけど 実際ミックスを進めると もっとミューとしたタイトなスネアが合う・・という要な場合、EQやコンプではどうにもなりませんので差し替えを行う という場合があります。

他には 録音環境が悪いため最初から全部差し替える予定で 生演奏のタイミングだけが欲しくて生ドラムで録音して後から皮もの全て差し替えるという荒業まであります。
この場合はもう最初からV-DRUMなどのエレドラを叩いた方が賢明かもしれません。

音楽のジャンルによってはトリガーで差し替えた人工的な音でないと雰囲気が出ないものもあります。
メタルとかミクスチャー系、エモ系などのドラムはそういうジャンルになります。


また差し替える目的とは別に足す目的でも使用します。

足すとは様々あるのですが、四つ打ちのダンスビートの曲なんかは、生ドラムのキックとシンセのキックを両方使ったりするのですが、タイミングは人間の演奏に合わせて鳴らす・・というような足す目的もあります。



さて、タイトルに裏ワザなんて書いたのは ここから紹介するテクニックです。

ドラムを差し替える以外でトリガーソフトを使う方法を紹介します

それはリアルなルームリバーブやアンビエンス音を加える というテクニックです。

生ドラムを録音する時にルームマイクやアンビエントマイクなどのオフマイクを使って部屋が鳴っている派手さや広がり、空間演出を行うのですが

これが・・なかなか上手くいかない時が多いんですね。

よくあるのが、スネアの響きはいいんだけどキックの響きは要らない、ハイハットも粒が埋もれてタイトさが薄れる・・ というようなパターンです。

その解決方法を紹介します。

手順1
ドラム録音終了後に各パーツを単体で叩いてもらって全部のマイクを録音しておく。
キック、スネア、タム、・・という具合でワンショットを余韻が消えるまで録音しておきます。

手順2
収録したルームマイクやアンビエンスマイクの音をトリガーソフトのサンプルに読み込む

手順3
部屋の響きを足したいパーツにトリガーさせて響き成分だけを足す。

以上です。

多くの場合はスネアになりますが タムなんかも叩いているところだけルームマイクが追加されるのでかなりスマートにサウンドメイキングができます。

同じような目的だとリバーブエフェクトを使っても似たような事ができるのですがやはり擬似の域を出ませんね。

効果としては地味なのですがちょっと凝った生ドラムサウンドを作りたいときには覚えておくと使える時があるかもしれません。

トリガーの裏ワザについてでした。

おわり

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ノーマライズ について知っておきましょう

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ミックスダウン前に各トラックのノーマライズって必要ですか?

こんな質問を多く受けます。

ある人は「全部のトラックにノーマライズをかけると音圧が上がる」というような事を人に言われたり・・・
そんな不確かな情報がひとり歩きしているノーマライズについて書きます。

ノーマライズ (NORMALIZE) とは何か?

ノーマライズとはオーディオ波形のピーク(最大値)を何dBに変更するか?というゲイン操作を行うエフェクトです。
下の図1の上(青)が元々の波形で下(ピンク)がノーマライズ-0.1dBに加工した波形です。

赤いラインがピーク・最大値となりますのでこのような処理が行われます。
(今回は上方向のピークのほうが大きいため少し偏った感じに見えますが気にしないでください)

(図1)
0001

単純に音の大きさが大きくなっているのがわかります。


このようにその波形全体のピーク(最大音量)を元に処理されるので
一部に大きな音が入っているようなファイルでは、図2のようにその音が大きい所を基準に処理されます。
(図2)
0032





ノーマライズの問題点
例えばミックスダウン前にノーマライズを全トラックにかける・・という処理をするとして
具体的にどんな問題が起きるのでしょうか?

まず下の写真をみてください。
ノーマライズ処理していない曲をマスターフェーダーでレベルオーバーしないように
簡単にミックスダウンした状態になります。

001
001mix



次に、全トラックにノーマライズ(-0.1dB)をかけた状態で同じようなミックスを行いました。

002
0022

全トラックでノーマライズ処理が行われた結果、音量が増加して
最終的に各トラックのフェーダーがかなり下に位置しているのがわかると思います。

全ての音が大きくなったので全体的に下げないといけなくなる・・とは誰でも理解できるはずなのですが
ここで起こる問題まで気にしていないようですので、少し詳しく説明していきます。

・問題1

音が大きくなる→フェーダーで下げる という事になるので結局無駄になる場合があります。
また、ほとんどのDAWでフェーダーの下の方は解像度が落ち、操作も荒くなるので良いことはひとつもありません。
フェーダーのオートメーションを書くのも非常に不自由になります。

・問題2

ノーマライズされてピークが-0.1dBになった音にEQなどをかける場合は
ちょっとしたEQでも簡単にレベルオーバーしてしまいます。
さすがに32bit浮動小数点処理されているソフトでも無意味なレベルオーバーは避けるべきだと感じます。
特に浮動小数点処理でないDAWを使う場合は完全にレベルオーバー=クリップになってしまうので良い所がないどころか、デメリットしかありません。



・問題3

ノーマライズは単純に音量・ゲインを操作しているだけですので
はっきりいって無駄な作業の時間や手間をかける必要性を感じません。
例えばオーディオファイルが音が小さすぎて困る・・というような場合にはゲイン処理をすれば良いだけです。

ノーマライズのまとめ

ミックスダウン作業に関してはノーマライズは必要ない処理 と言ってもよいと思います。
CubaseやPro Toolsでは波形単位でゲインの増減を簡単に操作できる機能が付いています。

よほど小さすぎる音になっている場合はMIDI音源の場合は書き出し直すほうが良いでしょう。

ノーマライズ"マキシマイズ"と混同している人がいる為、ノーマライズで音圧が上がる、とか音が良くなる といった間違った情報が伝わってしまっているようです。

ノーマライズは基本的に必要ない

私はそう考えます。

ノーマライズについて でした。

おわり

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サウンドメイキングのヒント・・音と言葉の関係

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Sondmaking
・音と言葉の関係について

音楽の仕事現場で交わされる言葉というものがあります。
音楽的な用語はもちろんですが 音色を表現する言葉というのは実は曖昧です。

例えば、プロデューサーが「もっと太くして欲しい」と言ったとしてエンジニアはどう処理するのが適切でしょうか?
そもそも 太い とは音を表す言葉ではなく本来は物の直径などを表す言葉です。
太い という表現は様々な解釈があり、単に低音を強調するという方法ではないかもしれません。

実はこのような 音色を言葉にする という行為でしか音色、サウンドを表現できないのがサウンドメイキングの難しさの1つではないかと思っています。

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私は別の角度から音色表現について考えてみました。

ある実験データで「色と言葉の関係」というものがあります。
これは色を表す言語によって色の見え方に差がある というある研究チームの実験なのですが
一部の地域で使われているある言語では色を表す言葉が4種類しかなく、実際にテストをすると西洋人と違う色認識をしている という実験結果が出たのです。
つまり、赤い色は  というキーワードで脳が認識して赤い色を彩色している というのです。
逆を考えると 色を表す言葉が多い言語で育った人間にはごく僅かな色彩の変化も感じることができて違う色世界に見えるのではないでしょうか?

非常に興味深い実験でした。
私は これは音色にも同じ事がいえるのではないか?と思ったのです。

音色とはよくいったもので音の色彩です。

あたりまえですが音には色は付いていません。
目に見えない音というものを表現する時には先に触れたように言葉で表現するのですが
この音色を言葉にする時の表現方法が豊富な人はサウンドメイキングもより幅広く、センスのある捉え方ができるのではないか?と私は考えました。

最初にあげた 太い という表現を別の言葉で表現すると

太い≒重い、ヘビー、ファット、重量感がある、どっしり、重厚、厚い

他にも擬音を使ったりと様々な言葉が当てることができると思います。

これは自分ひとりでミックスダウンなどをしている時にも同じような思考が働いていて
「どんなサウンドにするのか?」という事を考える時に、単純に明るい暗い というような言葉だけでなく
様々な表現方法で考えてみるのも音色を捉えるコツではないでしょうか?

また、他にも自然現象や触感、映像表現的な表現も音色を表すのに適しているかもしれません。

シルクのような、朝もやのような、雲の切れ間から光がさす様な、水面に水滴が落ちる瞬間のような、壁をぶち破るような、夕日が沈む瞬間のような・・・

と誰でも一度は映像で見たことのあるイメージも使えると思います。

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いつも感じるのですが、音色を人に伝えるのは非常に難しい事です。
これは自分一人のときも同じで どんなサウンドにしたいか?という事を考えたり、人に伝えたりする時に様々な言葉を使うことでより的確でイメージを共有しやすい事につながると私は考えます。

どんな音にしたいのか?
そう思った時には思いつく限りのありとあらゆる言葉の表現を使って考えてみて下さい。
きっと新しいアプローチで音色について向き合うことができるはずです。

私の勝手な仮説ですが何かの参考にしていただければ幸いです。

おわり

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小技紹介:ディレイの使い方

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〈小技紹介〉ディレイの使い方

そんなに大した事ではないけれど知っているとちょっとした時に役立つテクニックを紹介していきます。
今回は"ディレイ"。
エフェクトの中では定番中の定番ですが意外と奥が深いエフェクトでもあります。

今回はProToolsでの小技を紹介しようと思います。

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まず、モノラルAUXチャンネルにディレイを立ち上げます。
ルーティングバスは1にしました。
Delay_defolt
FEEDBACKは0にした物を聞いてみます。(ディレイは1回だけ)

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・もう何回か繰り返しが欲しい場合はFEEDBACKを加えます。
32%にしてみました。
Delay_01fb
音はこんな感じになります。

ここまでは普通の使い方です。
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ここでは実は昔から行なわれているのですが意外と知らない方が多いFEEDBACKのさせ方を紹介します。
プラグインのFEEDBACKを0に戻して1回だけのディレイにします。
ディレイが立ち上がっているチャンネルのセンドにバス1を追加します。(画像参照)
Delay_02fbloop
つまり、ループ回路を作る事でディレイをフィードバックさせてあげようというものです。
この手法はハウリングが起きる事があるので出来ない仕様になっているソフトもありますが、ProToolsとLOGICでは可能です。(Cubaseは出来ません)

ではこの手法の何が良いのか?というとループ回路になる事でしか出来ない効果を付加する事が出来るのです。

 

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例1 としてディレイの後にEQをインサートし、高音を削る処理を施します。
Delay_02fbloop_eq

ディレイ→EQ→ディレイ→EQ→ディレイ→EQ
という順番に音が通るのでフィードバックを重ねる度に音が曇っていく効果を出す事が出来ます。

 

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例2 今度は同じ状態でEQではLOWを削ります。
Delay_02fbloop_eq2

例1とは逆にフィードバックを重ねる度に音が軽くなっていく効果が得られました。

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例3 今度はEQではなくフランジャーをインサートしてみます。
Delay_02fbloop_flan

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例4 リバーブをインサートします。

このようにディレイ+エフェクトという効果をフィードバックを重ねる度に付加できて
単発のディレイだけでは得られない独特の効果が得られる手法です。
今回は4種類でしたがインサートするエフェクトを変えれば様々なバリエーションのディレイを作り出す事が可能です。
特別なソフトを買わなくてもテープエコーのような効果はもちろん、少し変わった飛び道具的な効果も作り出せます。

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さらにバリエーションを広げてみると
バスルーティングを工夫するともっと複雑な効果も作り出す事が出来ます。
Delay_04ex
ディレイ1からディレイ2へ その後にステレオディレイに送った後フィードバックさせてみました。

モノラルで2回ディレイの後 ステレオでディレイがかかる というギミックです。

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こういった単純に一個のエフェクトでは出来ないような効果を作り出せるのもミックスダウンの面白さではないでしょうか?
色々なパターンを試して見て下さい。


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ミックスダウンが上達する方法

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ミックスダウンが上達する方法
278870_sound_mixer

ミックスダウンを何度やっても中々上達しないとお悩みの方は多いと思います。
ここではミックス上達の方法を書こうと思います。
テクニック的な事はあまり出てきませんが必ず役に立つと思いますので興味のある方は読んでみてください。

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1、デッドラインを作る
デッドラインとは締め切りの事ですが、仕事の場合は作曲であれアレンジであれ必ず締め切りが存在します。
締め切りがあるのでそれまでに何をどの位のペースで進めていけば良いか?プランを考える事になります。そして締め切りが来て納品となったものは気に入らなくてもやり直しという事は基本的に出来ません。手を離れて世の中に出て行く事になります。
DTMで音楽を作っている人、特にアマチュアの方や自分の作品を作っている方に多いのですが、特に発売する予定もないのでいつまでも弄ったり細かい修正をしていくうちに何ヶ月もたってしまって情熱が無くなったり飽きてしまってほったらかしにしてしまっているという事はありませんか?
たとえ趣味で作っている作品でも自分の中でデッドラインを決めてそれに向けて作業をしていく事をお勧めします。
その日が来たらそこで終了、完成としましょう。

2、気になる項目を箇条書きで書き出す
ミックスが終盤に差し掛かると各楽器のバランスや音色などの最終確認をする思考になります。この時に気がついた所をひとつづつ作業するのではなく一度全体を通して聞いて、修正したい楽器や場所、アイデアなどを紙に箇条書きにしていきましょう。
そうする事で優先順位をつけて作業に戻る事が出来ます。

3、上げる音より下げる音を考える
どうしても「ボーカルを上げたい」「ギターを上げたい」と聴こえにくい音や目立たせたい音のボリュームを上げる方向で作業してしまいがちですが、逆の発想でボーカルを邪魔している楽器や帯域を下げる、ギターとバッティングいているキーボードを下げる という考え方をしてみましょう。
上げる方向中心で作業すると他の楽器もまた小さく聴こえてきてあれもこれも・・最後には全トラック上げる事になりマスターでリミッターがかかって歪むので結局全体を下げるという事になります。そして帯域別の聞き分けも出来なくなってくるのでEQも上達しません。

4、最終チェックは真剣に聴かない
細かい重箱の隅をつつくような作業を繰り返して完成した音源を翌日聞いてみると楽器がひとつ鳴っていなかった・・なんて経験はありませんか?
墨から墨まで知り尽くした自分の曲をミックスしていると細かいギミックや、歌詞の聞こえ方を気にしていて使うトラックをミュートしているのに気が付かないというような事が稀にあります。
誤字脱字がある文章でも気にせず読めてしまうように、ここにはこの音があってこう処理されているはずだ、と脳が勝手に補正して聞いてしまっているのです。
あまり極端に集中せずに漫画を読んだり、コーヒーを入れながら聞いてみるというチェック方法も試してみて下さい。考えてみればほとんどの人は通勤電車の中やネットサーフィンをしながらBGMに、と真剣に音楽を聞く事は無いのですから。
今までの"作業"では気が付かなかったバランス崩れに気が付いたり新しいアイデアが浮かぶかも知れません。

5、OKを出す責任を持とう
自分以外のスタッフ、特にバンドなどのプロジェクトの場合は最終OKがなかなか出ない事があります。
「俺(Bass)は問題ないけど・・」「俺(EG)の音も大丈夫」・・的な感じで個々のパートがそれぞれOKを出したものの・・・では最終OKは誰が出すのでしょうか?という現場によく出くわします。
日本人は集団の意思決定という事に慣れていてスタッフ全体でなんとなくOKを決めていく事が多いように感じます。
現場で最終OKを出すのはプロデューサーの仕事であると考える私は、プロデューサー不在の場合はプロデューサー的なスタンスで行動する事も重要と考えています。
自分はこれでOKだ という意思を示す勇気をもって下さい。いつまでも明確なビジョン無しにグダグダ作業すると悪い方向に崩れていく事があります。

6、やり直す時には"ゼロ"からやる
そうは言っても後日ミックスの内容が気に入らなくなる事はあります。
今はDAWを立ち上げれば完璧にトータルリコールが出来る時代です。
ボーカルを大きくするくらいの修正ならば問題ないのですが、「何か雰囲気が違う」というような場合では最終状態から修正するよりも思い切ってゼロからやり直してみる方が遥かに良い結果になるかもしれません。
別にデータが消えたりするわけではないのですから、やり直すならゼロからやるくらいの気持ちで臨んでみる事をお勧めします。

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以上
私の個人的な見解を書いてみましたが、ミックスに行き詰った時や考え方のひとつとして覚えておいて頂けたら幸いです。

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ミックスダウンで最も重要な事

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ミックスダウンをするにあたり一番重要な事は何か?
コンプレッサーの設定?
リバーブの使い方?
EQの設定?

違います

何をどうしたいのか?
だと私は考えます。

当たり前と言えば当たり前なのですがちょっと思い出してみて下さい。
ミックスを始めるときに自分で作ったデフォルトファイルを使う事も多いと思います。
そこにはマスターセクションにコンプ・EQ・マキシマイザーがインサートされていませんか?

同じような事が各トラックにも言えるのです。
曲によって素となる音色は違いますよね?
生演奏に関して言えば同じ音を扱う事は2度ないでしょう。

それにお決まりのEQ設定をする事はかなり本質とずれていると感じるのです。

この音をこう変えたいからどう処理をしようか と考えるのが基本だと思うのです。
だから 
とりあえずコンプとEQ
という手法は感心しません。

何故ならバランスを良くするEQと音色を変化させるEQとは全く違う処理をするからです。
コンプも同じです。
音のばらつきを揃えるコンプと音に変化を付けるコンプは別物です。

目指す音があってそれに近づける処理をする。
これが本来の手法だと思います。

よく聞く話で
「ミックスダウン本や雑誌を見て色々やったけど上手くいかない」
というのがありますが
当たり前でしょうね。
エレキギターのEQはこうする みたいな項目のEQをしたところであまり意味はありません。
何故なら素音が違うから。目指す音が違うから。

とりあえずコンプとEQ・・というのをやめて何もエフェクト処理をしないドライミックスでどの音をどうしたいかじっくり考えましょう。

自分で音を録音したり打ち込みをしている人はミックスの前にも同じような考慮が必要ですね。

ある程度経験をすると手癖や時間短縮でデフォルトからはじめてしまいがちですが
ゼロからミックスを立ち上げる事も必要だと思います。

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EQの極意 その2

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さて前回その1では引き算のEQをして
音の中の邪魔な成分"音の灰汁"を取り除こうという事を書きましたが
今回は灰汁を取ったあとの素材の旨みを出すEQを紹介します。

■どの帯域をブーストするのか?
これは一番大切で難しいのですが、音の中には音色を決めている幾つかの要因があります。
楽器やパートによるところが大きく一概には言えないのですが
ひとつ覚えておいて欲しい項目があります。

特に生楽器を扱う場合や生楽器をシミュレートする場合には特に重要なのが
"倍音"です。

倍音の原理や構造などはこちらなどを参考にしてもらうとして倍音が何故重要なのかという事は別で詳しく記述しますが、高次倍音が多い楽器は艶のある良い音に感じるのです。
さらに前に浮き出て聴こえます。

全てではありませんが高い楽器=倍音が豊かです。
マーティン、ストラディバリウス等  良い音とされている楽器は倍音が豊かです。

さて、ではEQと倍音はどう関係していくのかというと音に艶を出して前に持って来たい時は倍音成分を持ち上げます。
周波数的には13kHz以上です。

パッと聴き あまり変化は感じないかもしれませんが実は結構効果はあります。
試してみてください。

一番やってしまがちなのが安易なEQです。

安易なEQとは
派手にするなら10kHz
太くするなら200hz
というように、一番音が変わるポイントをEQしてしまう事です。
料理で言うと先の倍音を調整するのがカツオ出汁や昆布出汁とすると
安易なEQは化学調味料やマヨネーズ全部にかけるような物だと思ってください。

1聴音が変わって良いように聞こえますが
こういった処理を全体ですると
結果ギシギシした人工的な音になってしまいがちです。
聞いていて苦しい・痛い音になるのです。

■ドラムやベースのEQ
低音楽器のバスドラムやベースは低音処理に気が取られがちですが
実は中高域成分でも大きく印象が変わります。
バスドラムの場合低音域は40Hz~100Hzあたりを意識しますが
いくら低音が良くても曲中に入ると埋もれるなんて経験ありませんか?
バスドラムはアタックも同じくらい重要です。
アタックを決めている帯域は5kHz~7kHzです。
このあたりをグッと持ち上げるとかなり埋もれない音になるはずです。
ベースも同じような処理をするのですがシンセベースやサンプリング音の場合は中高域~高域にかけて音が全くいない場合があります。
そういう時は音色を変えるか足すしか方法はありません。

■おまけ
EQをするにはEQする帯域に音が入っている必要があります。
特に生の録音の場合は録り音のウェイトが70%位を占めるので
後でどうにかなる・・という考えはいけません。
無い音はEQしても出ては来ないのです。
これはシンセの音色選びにも言えるので、やはり最初が肝心という事は常に忘れないでください。

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EQの極意

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■今回はEQ(イコライザー)について
イコライザー(Equalizer)とはその名の通りに”平均化する”為の機器です。
多くの人は音を変える為に使っていると思いますが、あくまで基本は平均化。
つまり音質補正を行う為のものなのは言うまでもありません。
コンプレッサーもそうですが、バランスを整える目的で使用するのと音色を変える目的で使用するのは全く異なると考えて良いと思います。
これは混同しがちですが非常に重要な考えですので覚えておいて下さい。

■EQの種類
大きく分けてグラフィックEQパラメトリックEQがあります。
パラメトリックEQの方が細かな調整が可能ですが最近のプラグインは視覚的に表示されるようになっているので大きな差はないかもしれません。

■EQの種類2(手法)
EQにはするブースト、-するアッテネートがあるわけですが、主にアッテネート中心のEQの事を私は「引き算のEQ」と呼んでいます。(英語ではネガティブEQと言うらしいです)
逆にブースト中心のEQを「足し算のEQ」と呼んでいます。(英語でアクティブEQ)

私のミックスレッスンでは引き算EQを中心にEQ処理を行う事を勧めています。
何故なら一見ブーストするEQの方が派手でわかりやすく、音が変わるのが実感しやすいのですが、音の中には「邪魔な音」が沢山存在します。
これをうまく削ってあげないと邪魔な音だらけの濁った音が溜まっていく結果になります。
料理でジャガイモの芽を取ったりほうれん草の灰汁抜きをするのと同じような作業だと思ってください。
まずは邪魔な音がいる帯域を削る事から始めてみましょう。

■邪魔な音は何処にいるか?
邪魔な音と言っても楽器や弾いている音程などによって変化するのですが、手っ取り早く"音の灰汁"を見つける方法があります。
EQの"キュー"を鋭くして+10dBほど上げてください。
それをゆっくり高域から低域まで移動させてみて下さい。
妙にモコモコしたり飽和したような音がでる場所があるはずです。

Eq1
それが音の灰汁です。

では見つけた帯域を削るのですがどの位削るのかは他の音との兼ね合いになるので
一概に何dBとは言えません。
(よく雑誌や指南書に何kHzを4dBとか書いてありますが、その音以外に他の音にも影響されるので数字で表現できるものではないと思います)
あまり削りすぎると味気なくなりますので注意してください。

こういう引き算をする事でそのほかの"おいしい音"をボリュームで上げる事が出来ます。
無理にEQで持ち上げるよりも音が変わらずに音量を出しても邪魔にならない音にする事が可能なのです。

この引き算のEQ中心に音を作るというのはブーストによる位相崩れも起こしにくく、どの帯域にどんな音がいるのかを確認出来て、結果耳を鍛えるという事にも繋がるのです。

まとめ。
まずはEQでブーストせずに邪魔な"音の灰汁"を見つけて取り除こう。

次回は足し算のEQについて説明します。

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各種エフェクターの使い方 はじめに

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1、はじめに

ミックスダウンに取り掛かる場合大きく分けて2種類のパターンが存在します。
A : ゼロから立ち上げる(ミックスのみの依頼の場合など)
B : ダビング作業の続きから始める

この2つには一長一短があるのですが
まず最初はのゼロから立ち上げるという手法をお勧めします。

プロの仕事ではダビングが終わった後にラフミックスを作る作業を毎回やるのですが
その蓄積である程度のバランスや音処理が出来ている場合も多いのです。
結果ミックスも時間短縮が出来て・・という事につながるのですが
アマチュアやミックスの経験が少ない場合はラフミックスの段階で使っているEQやコンプがはたして適正に処理してあるのか?が問題となります。

2、エフェクトとは何?

プラグインにはEQ,コンプレッサーをはじめ、フェイザーやリバーブなどものすごい種類のエフェクトがあります。
大きく分けて4種類と考えましょう。
・EQ系(イコライザー)
・ダイナミクス系(コンプレッサー、リミッター)
・空間系(リバーブ、ディレイ)
・歪み系(アンプシュミレーター、サチュレーター)

これの組み合わせで音が作られていくのですが、それぞれに目的や役割があるという事を忘れないで下さい。

「とりあえずコンプとEQさして・・」という考えはナンセンスです。
目的があるからエフェクトを使うのです。

3、さて その「目的」とは何か?

音を加工する目的には2種類あります。
・音色を変える為の処理
・バランスを取るためにする処理

この2つは似ているようで大きく違います。
やみくもにミックスのハウツー本を見てEQをしても目を閉じて走るのと同じです。
目的地へはたどり着きません。
何をするのか?何をしたいのか?を明確にしない処理はただのめちゃくちゃと同じです。

さて、次回は各エフェクト別に説明をしていこうと思います。

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