カテゴリー「09.アシスタントエンジニアについて」の記事

アシスタントエンジニアについて

2016/12 当ブログを移転いたしました。
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■アシスタントエンジニアについて その1

■アシスタントエンジニアについて その2

■アシスタントエンジニアについて その3

■アシスタント時代 何を学ぶべきか?

■アシスタントエンジニアを目指すのに必要なこと

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アシスタントエンジニア目指すのに必要な事

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よくレッスンの生徒さんやレコーディング業界に入りたい学生
「アシスタントでスタジオ入るには何勉強すればいいですか?」
と質問されます。

うーーん 難しい質問ですね。

大きいスタジオになればなるほど人事を決めているのは
現場以外の人なわけですが
現場のスタッフが決めるなら多分

1、やる気
2、性格
3、見た目
4、器用さ
5、その他

だと思います。

ハッキリいってProToolsが操作出来る とか ライブハウスのバイトしてました
とか ○○専門学校出てます とかは
何の役にも立ちません。キッパリ

むしろ言わない方が良いと思います。

新人で一番厄介なのが自己流が染み込んでる人。
「前教わったのは違いました」
「わかってます。こうですよね?」

なんて浅い知識で知ったようになっている事です。

スタジオによって手順や方法が違いますし、知っていると言えば教えてくれない場合もあるので、素直にいちから教わる姿勢を持ちましょう。
ProToolsの操作だってスタジオのアシスタントはマウスも使わないくらいショートカットの嵐ですよ!
半田付け作業は出来たほうが良いですね。
結構重要です。

あと駄目なのは「でも・・」「多分・・」という言葉を使う事。
不信感や不安感を産む事になりかねません。

逆にあると便利な能力は語学力ですかね。
英語を喋れると有利ですが、これもある程度のレベルじゃないと逆にトラブルになるので気をつけて下さい。

最後にもう一個。
私事ですが見た目の特徴がある人が良いです。
何故かっていうとお客さんにも覚えてもらえるし目立つからです。
身長190cm、金髪、服が奇抜、夏でも革ジャンなど結構いけるんじゃないでしょうか?

視点は変わって上層部(部長とか専務とか)が採用権をもっている場合は少し違います。
何故かそういった立場の人は自分が持ち上げられるのが好きなので
真面目で大人しく部下にしたいタイプを採用する傾向があると思います。
最近は経済的にも厳しいのでタクシー代なんて出ませんから
スタジオの近所に引越しますよ なんていう会話も有効かもしれません。

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余談・・・・・
実話ですが、大きなスタジオには親会社があります。
そのコネみたいな人が来るときがあります。
ある俳優の息子でアメリカ帰りっていう人が研修で来まして
「俺の親父○○だぜ」みたいな話や態度をしていました。
もれなくリリースでした。
コネとか関係ないですよ現場は。

もう一個実話
私が強く採用を希望した研修生がいました。
彼は九州からバイクで北海道まで旅した帰り(しかも高速無し!)
に東京によって研修をしたのです。

研修後はバイクで帰ると言っていました。
タイヤ交換を2回したのでお金がないと言っていました。
「すげー根性あるし、こういう人材を採るべきだ」と主張したのですが
会社側はしばらくは給料を出せないので上京させるのは厳しい
という理由で不採用になってしましました。
代わりに入って来たのが口だけの残念君でした。
1年たって仕事があわずに辞めて行きました。
結果として会社は無駄金を使った事になりますし
先輩が教えたりした努力や時間も水の泡になったのです。
本当に残念・・。

アシスタント時代何を学ぶか?

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スタジオに入ると数年間はアシスタントです。
まず忘れてはいけないのは
「エンジニアになる為にアシスタントをしている」という事。
大きなスタジオになるとアシスタントのプロになってしまう事があります。

誰でもアシスタントをやりたくてスタジオ業界に入って来たのではないはずです。
中にはミーハーな理由で業界入りする人もいますが・・・。

エンジニアになりたい。という事はアシスタントを卒業しなければいけません。

状況は様々です。
契約期間が切れて放り出される、年齢的に仕事がし難くなる場合、自分の能力に限界を感じる場合、とりあえず現状打破のためにフリーになる等、人によって様々ですが
どんなかたちでもアシスタントを辞める時期が来ます。

これの決断ができないと ズルズルとプロアシになってしまうのです。

ではエンジニアとアシスタントの違いは何でしょうか?

簡単に言えば「クライアントとの繋がり」です。
お客さんはスタジオに来るのであってアシスタントは本来誰でもよいのです。
もちろんリスクは避けたいので出来るだけベテランや良く知っている人を希望します。

ですからアシスタントはスタジオありきという事を忘れてはいけません。
(大手広告代理店 電●の社員も大手を振って独立してもなかなか客がついて来ないようです。その時まで会社の看板の大きさに気が付かないのですね・・)

ではアシスタントはひたすらセッティングとバラし、オペレートをすればよいかと言うと
そんな事はありません。
有名な話でディレクターがアシスタントに「ちょっと間奏聞かせて」
と言ったところ そのアシスタントは
「結構良いと思います」
と答えたそうです。
間奏と感想を間違えたのですが
この場合、自分の感想を言ったアシスタントは褒めるべきだと思います。

セッションに参加しているんだという気持ちで作業をする事は非常に重要です。
ただのオペレーターは必要ありません。
自分が今何をするべきか?エンジニアやディレクターが忘れている事は無いか?
OKの演奏とNGの演奏は何が違うのか?など
常に気を配る事はあります。

私はアシスタント時代数百曲の歌入れに参加した事になります。
その時から自分なりのディレクションを考えていました。
「良かったテイク、駄目だったテイク」「全体は良くないが一箇所すごい表情が良い場所」
など歌詞カードに書き込んでいきました。
お客さんによっては歌録り後に「適当に選んでつないでおいて」と言われるくらいでした。

エンジニアによってはディレクションはしないというスタンスを持っている人がいますが
今の時代ディレクションが出来るエンジニアは必要だと思います。
何故ならディレクションが出来る人間がいない現場が非常に多いのです。
何も決まらないままテイクだけが増えて喉がつぶれて歌えなくなる事もあります。
20テイクぐらい録音して
「テイク1から全部聞かせて下さい」
なんて平気で言う人もいるくらいです。

アシスタント時代の仕事は非常に貴重です。
一生で1回しか見れないような貴重な現場にも遭遇します。
大きなスタジオにいれば海外の有名エンジニアと仕事をする事もあります。

アシスタント時代は給料をもらって修行しているのです。
全ては自分の為。
考え方を少し変えればキツイスケジュールも耐えられるのではないでしょうか?

アシスタントエンジニアについて知っておきましょう。その3

アシスタントエンジニアについて第3回。
その1 その2 はもう読んでいただけましたか?

今回からより実践的な事を書いていきます。

一般的にアシスタントエンジニアに求める条件は以下の内容です。
******************************************************
その1、明るく元気な事
その2、気が利く事
その3、テープオペレートが正確・敏速な事
その4、身なりが清潔な事
その5、子分肌である事(いじられキャラとも言う)
******************************************************

どうでしょうか?
アシスタントはスタジオに所属するサービス業です。
1~4はごく当たり前な条件だと思いますが5に関しては〈そういう場合が多い〉という事になると思いますが、逆に言うとアシスタントいじりをする客が多いとも言えます。

今度は私がアシスタントを経験して必要だと思う条件は以下になります。
*******************************************************
その1、仕事に正確さと自信と哲学がある事
その2、"機械を操作している"のではなく"音楽を作っている"という意識がある事
その3、空気が読める事
その4、スタジオ内の会話を聞いている事
その5、自分が出来る事をする という意識がある事
その6、自分をアピールできる事
*******************************************************

どうでしょうか?

一般的な条件は社会人としてごく当たり前な事がほとんどですが
私の条件はそれより一歩突っ込んだ条件になっています。

それぞれ細かい事に関しては後で詳しく書きますが、
アシスタントはスタジオの為+エンジニアになる為に働いているのです。

究極はアシスタントなんてやらなくてもエンジニアになれるのが一番ですが
アシスタントを経験しないと学べない事が沢山存在します。
超一流のレコーディング現場はなかなか経験できません。
インディーズ(アマチュア)のレコーディングをやれて「エンジニア」と名乗る事は簡単ですが真のエンジニアは実際に存在しますし、彼らの仕事を見れるのはアシスタントなのは言うまでもありません。

アシスタントエンジニアについて知っておきましょう。その2

前回その1 でお話したように、アシスタントエンジニアになる前に
アシアシと呼ばれるアシスタントエンジニアの下で手伝いをするポジションがあります。

一番多い仕事がセッティングバラシです。
セッティングは2時間も前からせっせと準備するものから歌録りなど15分で出来るものまで沢山あります。
大編成(映画などのサントラ)の場合はセッティング替えなどが出てくるので緊張しっぱなしです。

その頃、特に悩む事があります。
『業界用語と機材の名称』
業界用語はまだわからなくても先輩が教えてくれたりしますが機材の名称だけは知らないと大変な事になります。

■新人時代に頭を悩ませた事例1

大御所エンジニア:この後仮歌やるからAブースにセッティングしておいてね。

先輩アシスタント:はい!わかりました。マイク何でもいいですか?


大御所エンジニア:うん。いいよ。コンプも入れといて。

先輩アシスタント:おい新人!Aブースに87、立ち上げは卓の空いてる所、76うまってるから78はさんでおいて。

新人アシアシ:?ハイ!?(挙動不審)


さて、新人アシアシ君はここで何を困っているのでしょうか?

スタジオの機材には47、67、87、76、78、1960など数字だけで呼ばれるものが沢山あります。
セッティング替えの慌しい中で上手く聞き取れなかったりする事がよくあります。

丁寧に説明すると先輩アシスタントはこう言ったのです。

『仮歌をこのあとサクッと録音するから、AブースにノイマンU-87を立てて、SSLの卓の空きチャンネルに立ち上げてインサートにUREIの1176を使いたいけど今空きが無いからUREIの1178のLchをパッチしておいてね。』

大体の機材が略して呼ばれるのでこういう言い方になります。
しかもこれにアルファベットが組み合わさるので覚えるのは難解です。
CL1、33609、414、421、451、49、C12、D12、D112、1073、1066などなど・・・死ぬほどあります。

マイクの・・とかHAのとか言ってくれれば大体の種類はわかりますが型番の略だと・・・大変です。

ここで重要なのは覚えてないものは現場でどうしようもないので分からなかったり、不安があればちゃんと聞く事が重要です。
「すみません上手く聞き取れなかったのでもう一度お願いします」
と言ってメモを取りましょう。
分からない名称があれば「●●って何ですか?」と聞きましょう。
知ったかぶりをすると大変な事故になったり、信頼を失いかねません。

ここで今回のまとめ

アシアシ時代は分からない事は分からないとはっきり言う。

これ重要です。
トラブルの種は作らないのが一番。
その3 に続く。

アシスタントエンジニアについて知っておきましょう。その1 

レコーディングエンジニアになりたい!
そう思って専門学校を卒業し、憧れのスタジオに就職したとします。(実際はちょっと違いますが、就職とします・・。)

「と・その前に
最初入るなら大きな箱が良いでしょう。
映画のサントラなどの仕事があるようなスタジオが最良です。
エンジニアとしての基本的な仕事が見れます。
沢山存在する小さな歌しか録音できないスタジオに入ったら
一生見れないレコーディングという物が存在します。

しかし、大きなスタジオに入ったから優秀だというわけでもないので誤解のないように。
新人候補は新人候補でしかありません

憧れの大きなメジャースタジオに入れた!

さあ!レコーディングやるぞっ!て意気込んでみても最初にやれる仕事は

掃除
電話番
コピー
お茶くみ

この位です。

アシスタントエンジニアの下で色々雑用をやるのがアシアシと呼ばれたりしますが
そのさらに下。
バイト君です。(外国だとティーボーイとか呼ばれてます)

私の新米時代(約13年前)の1日はこんな感じです。

・朝9時出社
・5箱あるスタジオの掃除、鉛筆など備品のチェック。
・コーヒーなどの準備。
・午前中:各スタジオのセッティング手伝い(椅子並べや機材運び)
・午後:事務所の電話番、コピー&FAX、お茶くみ等。
・午後6時タイムカードを押して退社。と思いきや・・・
・夜:先輩アシスタントにお願いしておいてスタジオ見学に入る
・朝3時セッション終了。
・バラし、故障機材のチェックなど
・先輩とタクシーで帰宅。
・朝5時 就寝
・朝7時起床・・。

とまあ これの繰り返しです。
終了時間は日によって色々なので寝れる日もあれば寝れない日もあります。
バイトとして自給800円、タイムカードを押してからはもちろん賃金無しです。

勉強させてもらっている という感覚はありませんでしたが
タイムカードを押して家に帰っていては何も覚えられないんです。

多少内容に違いはあるかもしれませんが、どこのスタジオも新人はこんな感じだったと思います。
今これをやれと言われたら無理ですね。
若いからこそ夢中になれたというか、危機感というか。

こんな生活が2ヶ月ほど続くとスタジオ側と契約書が交わせて
晴れてアシアシになれるというわけです。
アシアシになると電話番などの業務から開放されますので、スタジオに入りっぱなしになるわけです。
これがまた大変です。

その2 に続く・・・


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